みかんの花が咲き始めました|春から始まる、実りへの第一歩

静岡県三ヶ日町、陽だまりファームでは、いまみかんの花が咲き始めています。
真っ白な花びらが枝先にぽつぽつと開き始め、畑一面にほんのり甘くやさしい香りが漂っています。この香りに包まれると、「今年も始まったな」と心が引き締まるのです。

この小さな花の一つひとつが、やがて青く小さな実になり、秋から冬にかけての収穫を経て、あのまるくて甘い三ヶ日みかんになります。けれど、実がなるまでは簡単ではありません。花が咲いた今が、実は農家にとってのスタートライン。これからの季節は、摘果や病害虫の防除、雑草管理、台風への備えなど、地道で大切な作業が続きます。

私たち陽だまりファームでは、「想いの語れる農産物を作り、働く人が笑顔となる持続的農業」を掲げ、一本一本の木と向き合いながら、みかん作りに取り組んでいます。見えないところにこそ手間をかけること。それが、味わったときに「おいしい」と言ってもらえるみかんにつながると信じています。

みかんの花は、香りも特別です。柑橘の花の中でもとくにやわらかく上品な香りで、「香りの女王」と呼ばれることもあります。この時期の畑では、花の香りに誘われてミツバチが元気に飛び回る姿も見られます。花粉を運ぶことで自然と実がつく――そんな自然の営みに、毎年のことながら胸を打たれます。

ちなみに、枝に咲いたすべての花がそのまま実になるわけではありません。自然に落ちるものもあれば、人の手で間引くものもあります。残された果実には、その分だけ栄養と太陽の恵みが注がれ、濃厚な味わいに育っていくのです。

三ヶ日みかんは、日照時間の長い土地と水はけのよい傾斜地、そして浜名湖から吹く風のおかげで、甘さと酸味のバランスが抜群。陽だまりファームでは、JGAP認証を取得し、安心・安全にも配慮した栽培を続けています。さらに近年は、みかんジュースやシロップ漬けといった加工品づくりにも力を入れ、6次産業化にも取り組んでいます。

春に咲いた花が、秋には実を結び、冬に皆さんの食卓へ。
その一連の流れの始まりが、まさにいま。
一年の営みを想像しながら、満開の花を見つめるこの季節が、私たちはとても好きです。



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