「青島みかん」は枝変わりから生まれた品種で、静岡県で偶然見つかった。

偶然が生んだ奇跡の果実──温州みかんのルーツと進化の物語

私たちが日常的に口にする「温州みかん」。その代表格である「青島みかん」や、さらに進化した「せとか」など、多くの柑橘品種のルーツをたどると、実は“偶然”に行き着きます。

温州みかんは「自然のいたずら」から生まれた⁉

温州みかんは、日本でもっとも多く栽培されている柑橘類。その起源は、なんと自然交雑から生まれた突然変異。偶然の組み合わせでできたこの果実が、紀伊半島で発見されたことが、品種改良の歴史の幕開けとなりました。

種ができにくい性質を持ち、食べやすさでも親しまれる温州みかんですが、交配には特殊な技術が必要。というのも、温州みかん自体は花粉をほとんど出さないため、交配する際には“花粉を出す”他の品種と組み合わせなければならないのです。

静岡発祥「青島みかん」もまた、偶然の出会いから

温州みかんの一系統である**「青島みかん」も、もとは枝変わり(枝だけが突然変異した状態)から誕生した品種。静岡県内の園地で偶然見つかり、選抜と育成を重ねていく中で、「甘くて大きい」みかんの代名詞**となりました。今や全国的にも有名なブランド品種です。

技術の進化が生んだハイブリッド「せとか」

一方、近年注目を集める**「せとか」は、人工交配の結晶。
「清見」×「アンコール」×「マーコット」という
3つの品種を掛け合わせたハイブリッド**で、芳醇な香りと濃厚な甘さが特徴です。人工交配の技術があってこそ誕生した、まさに“人の手による奇跡の果実”とも言えるでしょう。


柑橘の未来は、偶然と必然の掛け算

偶然の中から選び抜かれ、人の技で磨かれてきた柑橘たち。その一粒一粒には、自然の神秘と人の情熱が込められています。
何気なく手に取るみかんの裏側に、こんなストーリーがあることを知れば、味わいもまた一層深まるのではないでしょうか。




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「青島みかん」は枝変わりから生まれた品種で、静岡県で偶然見つかった。
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